コラム
COLUMN帯状疱疹ワクチンについて
「当院でも帯状疱疹ワクチンが打てます!」
新型コロナウイルス(COVID-19)と共生しながら迎える年末年始も今年で3回目となりました。
早いものであの未知なるウィルス発見から3年の月日が経つんですね。
ワクチンを打った人、打っていない人、かかった人、かかっていない人。後遺症が残ってしまった人や無症状だった人など、症状はさまざまです。医師の中でも、ワクチン接種を推奨する医師もいれば、断固反対派の医師もいて、結局のところ決めるのは自分自身になります。
50歳以上で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と診断された人は、診断されなかった人と比較して、帯状疱疹の発症リスクが高い可能性があるようです。またCOVIDワクチンとの因果関係は未確認ですが、ワクチン接種が開始されてから帯状疱疹が増えているというデータもあります。
睡眠時無呼吸による体内の低酸素状態は、免疫力の低下や血管循環系の合併症を引き起こすと言われています。さらに日中の眠さやだるさなど日中のパフォーマンス低下がおこり、身体的ストレスに加え、社会的ストレスも重なりさらなる免疫力を低下させます。そんなときにジリジリと詰め寄ってくるのが、『帯状疱疹』です。痛みや瘢痕、重い後遺症が残る場合もあります。
こんな症状が出ていたら、気を付けて。
- なんとなくピリピリする(顔や頭、胴体)
- 痛みがある
- 赤くぷつぷつが出ていて、周辺が痛い
- 水泡がある
症状が出てきたら迷わず、近くの内科もしくは皮膚科へ急いでください。
帯状疱疹は早くに治療するほどその後の経過がいいです。
ひどいときは入院治療が必要となりますが、大抵は内服や軟膏治療となります。
水泡がある場合は、なるべく破らないようにしましょう。痛みがひどくても、患部は冷やさないでください。神経症状のためにもゆっくり温めたり、温湿布で対応した方がいいです。
注)もし水泡が破れたら…
水泡内の液体で汚染された部分はしっかり流水で流し、石鹸を使ってやさしく洗ってください。浸出液には帯状疱疹ウイルスによる二次感染の危険性があるので、ビニール手袋を使用して処置をお願いします。
帯状疱疹にならないためには・・・?
帯状疱疹になりにくい体づくりのためには、食事のバランスに気をつける 、睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理を心がけ、免疫力が落ちないようにすることが大切です。そしてもう一つ大切なのはワクチン接種です。
ワクチンの種類
帯状疱疹のワクチンは従来水疱瘡のワクチンが使用されていましたが、2020年1月に不活化ワクチンである「シングリックス」が発売されました。シングリックスは2か月間隔で2回接種する必要がありますが、予防効果は、50歳以上の方で約97%、70歳以上の方で約90%と報告されており、水痘ワクチンよりも有効性が高いと考えられます。また、不活化ワクチンですので、ほかのワクチンとの接種間隔も短くて済み(1週間程)、免疫抑制をきたす治療を受けている方でも接種が可能です。
睡眠時無呼吸症は免疫力を落とす疾患ですので、当院はシングリックスによる接種を行っております。
シングリックスの特徴
シングリックスは2か月開けて2回の摂取が必要です。
50歳以上の方が適応になります。
注射部位の痛みや腫れが出る方がいますが、副反応の多くは3日以内に治まります。
当院では1回22000円、2回合わせて44000円で接種可能です。
当院で取り扱っている帯状疱疹ワクチンの医薬品メーカーからの情報はこちらもご参照ください。
備えあれば患いなし!
では、よいお年をお迎えください。