コラム
COLUMN当院のオンライン診療について
当院はオンライン診療に対応しております。
しかし、最初の診察から全てをオンラインで診療しているかというと、そうではありません。それは以下の理由です。
昼間の眠さの原因が無呼吸症だけでない方が多い
いびきと昼間の眠さで来院する方の中には、無呼吸症以外にも眠さの原因が隠れている事が多いです。眠りが浅い原因が複数ある場合、全ての原因に対策をしていく必要があります。原因が1つ残っているだけでも昼間の眠さは残ってしまいます。
普段よく眠れている人でも大事なプレゼンの前日や失恋した直後など1つの出来事だけで眠りが悪くなる事を考えるとイメージ出来るでしょうか。
眠りが悪い原因が複数ある場合は、無呼吸症だけ治療をしても満足頂けるだけ昼間の眠さが改善しないため、原因をはっきりさせるまではお会いしてお話を伺いながら診察を行っています。
検査を安心して受けて欲しい
無呼吸症は寝ている時に起こる病気です。そのため検査も夜間自宅で行うことになります。検査機器の使用法が分かっていないと、検査自体が上手に出来なかったり、出来ても不安で眠りが悪くなる事があります。
そのため当院ではスタッフから検査機器の使用法を説明させていただいた上で、機器を持って帰っていただいています。
その説明はオンラインでは出来ないため、来院していただいています。
CPAP治療は開始初期が一番大切
長年CPAP治療に携わっていますが、私の印象としては「CPAP治療は自転車と同じ」と考えています。開始初期はマスクの付け方が心配になったり、顔にマスクがのっている違和感を感じたり…。不安になる事が多いです。一方で慣れてくると寝ぼけていても着けられるようになり、違和感もなくなっていきます。そして効果を実感し始めるとやめたくなくなってきます。
自転車も乗れるようになるまでは大変ですが、乗れるようになるとあったほうが便利になってきますよね。水泳やコンタクトレンズも一緒かもしれません。
出来る様になるまでのサポートが不十分だと治療をあきらめてしまう原因になりますので、来院していただき、医師の診察だけではなくスタッフからもお話を聞かせて頂き、不安点を洗い出し解決していきます。
治療が軌道に乗った後は心配な点が減り、仕事の合間に受診しても困らなくなるのでオンライン診療で対応しています。
鼻が悪い人や閉所恐怖症がある人、神経質な人、あまりCPAPをやっていただけない人などでは慣れるのに時間がかかる事がありますが、多くの方はCPAP開始から3ヶ月程度でオンライン診療が出来る位使用できるようになってきます。
全ての方が安心して質の高い診療を受けられるように引き続き取り組んで参ります。
渋谷睡眠・呼吸メディカルクリニック
楠 裕司